俺ならこう撮る

映画監督・プロデューサー越坂康史の「もしも」の偏愛的映画感想と日常。
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「誰も守ってくれない」このくらいの嘘のつき方が今どきの見本かしら
もともと男性刑事が年頃の女性にぴったり張りつくというのに否定派だったんです。なんだけど、この作品に関しては「それもありか」と変じました。あんまり嘘をつきすぎなくて、つまらなくなるのも映画としては不幸せと思ったからです。

で、本作でさすがと思うのは、嘘をつく=アンチリアルなのはその1点だけに絞っているところです。これは私の見識の範囲ですけど。それもあまり女性刑事を登場させず、そこに意識が行くのを避けている方法がとられています。なので私の中では、あの署には女性刑事がいないというリアリティでこの作品世界を勝手に思い込むことにしました。

やはりちゃんとしているなぁ、と思うのは最後にパトカーから志田さんが飛び出すシーンがあるのですが、ちゃんと別の人(松田さん)が外側からドアを開けてやったり。パトカーに乗るとわかるんですが、パトカーの後部座席は内側からは開かないんですよね。演出的にいったら、本人が開けて飛び出す方がスムーズだったり迫力があるので、2時間ドラマとか見ているとガンガン本人が開けたりしていますが、あれは嘘なんです。
そこの細かい所では嘘をつかず、ドラマの核の所で大嘘をつくというやり方がとても素敵でした。

「俺なら」としては、ネットでの中傷がリアルなんですが、あんまりにもご都合的に彼女を追いつめる道具になっているあたりにちょっといやらしさがありました。柳葉さんが演じる役が非常に難しい複雑な役だったので、それと比べるとネット=中傷の場みたいな表現はステレオタイプかしらとは思ってしまいます。でもこの場合他の選択肢はないんですが。

でも、なんだか一生懸命に嘘をつき通し、現代のドラマをつくろうとしている感触がいい作品でした。見て損はないですね。
【2009.04.20 Monday 23:49】 author : koshiy2010 | 日本映画2009 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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